遅すぎる学びはない!

思わず引き込まれ、募集要項を読んでいるうちに、学び直しを決意して入学した2024年4月。

アカデミックリテラシー、日本の課題、ポスト真実、アンガーマネージメントなど興味深い講座をたくさん受講し、同期と一緒に学びました。

そして秋学期から始まったゼミ。

 

私が選択したゼミの担当教官は、相手が大人であっても一切の忖度を許さず、ビシビシ指導するY先生。妥協を許さない愛のムチを受け、50歳を過ぎたシニア一同、必死でした。

慣れないグループLINEで励まし合いながら、修論を作成し、無事に研究発表会を終えることができました。一生懸命頑張ることができたのは、仲間がいたこと、そして指導教官もまた、熱意を持って指導してくださったからこそ、です。夜遅くに、論文の修正版を送付しても、きちんと訂正された上で返信されることに驚きました。

「もう、今日は目が見えなくなってきたので…続きはまた明日」

シニアにはわかる。目が疲れてくると、集中力も低下してくるし、なんだか見づらくなってくるんですよね。Y先生は、15名のゼミ生に繰り返し「相手に伝えることの重要性」と、そのために「あらゆる努力を惜しまず力を注ぎ切ることの大切さ」を、身をもって教えてくださいました。

 

おかげさまで、無事に発表会当日を迎えることができました。発表当日の早稲田大学、大隈重信像をパチリ。曇り、雨の天気予報だったのに、青空です☀️

私が選んだテーマは、やっぱり医療。

「すべての人に優しい医療を〜デジタルで切り開く未来〜」というタイトルで修論を作成、プレゼンテーションを行いました。

医学は、私の想像を超えたスピードで革新的に進化し続けていること、そして、医療現場は日常診療に忙殺され、その変化に全くキャッチアップできていないことがわかりました。

 

患者さんが医療に求めるものも、少しずつ変化しており、社会制度はそれに追いつきません。医療リスク回避のため、医療は次第に防護的なものへとシフトしつつあります。徐々に医療者と患者さんとの関係性が希薄化し、トラブルへの対応に追われ、負のスパイラルから抜け出せない。このような状態が続くと、医療崩壊はもう時間の問題です。

私はこの1年間、少しずつ生成AIを使う方法を学んできました。患者サマリーの作成や、それに基づく診断書、さまざまな指示書の作成、多職種連携など、医療DXを有効に使って医療現場のタスクシェアを進める方法論を確立したいと思います。

 

医療は複雑でデリケートなので、デジタルの力を使って一気に解決することはできないと思いますが、長足の進歩を遂げているデジタル技術、医療DXを積極的に活用することで、負のスパイラルから抜け出す糸口を見つけることができると感じました。